抗体検出陰性の症例
当院で4月からワクチチェックを導入して数十頭の検査をしてきましたが、
初めて陰性例が出たのでご報告です。
左側は8歳のポメラニアンの男の子、
ワクチンの最終接種は2015年の12月とのことで2年半空いていました。
最下段のスポット、抗ジステンパーウイルス抗体の抗体価が陰性でした。
右側は推定7歳のトイプードルの女の子。
写真だと分かりにくいですが、
最下段のスポットをスケールで測ると陽性コントロールより薄く、
抗ジステンパーウイルス抗体が陰性でした。
この子は1年前にワクチンを接種していました。
陰性の場合には
ワクチチェックで陰性と判断された場合はワクチン接種が推奨されています。
例えばパルボとジステンパーが陰性なら2種ワクチンでも良いかと思いますが、
パルボとアデノ、ジステンパーとアデノなどの場合には、
この組み合わせのワクチンは存在しないので5種ワクチンを接種するしかありません。
また、レプトスピラの予防が含まれる8種以上のワクチンが必要な環境にいる方は、
ワクチチェックで抗体の有無を調べてもあまり意味がないので、
副反応について十分に理解してうえで接種してください。