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犬用ワクチチェックの導入について

      2019/09/13


犬の混合ワクチンに対する新しい取り組み


このたび当院では、混合ワクチン追加接種によるワンちゃんの体への不必要な負担や副反応のリスクを背負う機会を減らし、適切なワクチネーションを目指して犬用ワクチチェックを導入いたしました。


実際の使用例を知りたい方はこちら→投稿記事その1その2その3


以下のような不安を抱えたまま混合ワクチンの追加接種をしていませんか?


  • 混合ワクチンで過去に副反応が出たことがある
  • あまり外には行かないけどなんとなく1年に1回打っている
  • 持病がある、または高齢なのでワクチン接種は不安だが、散歩に行くので1年に1回打っている
  • ペットホテルやドッグラン施設、トリミングサロンなどで必ずワクチン証明書が必要と言われるので打っている

外にお散歩に行って他のワンちゃんと接触するのであれば、犬どうしの伝染病は防がなければならないため予防は必要です。

予防できなければお散歩を控えなくてはならない・・・と考え、そんな生活は可哀そうだからといって、過去に副反応が出たことがあるのにチャレンジするのは、愛犬の命を運任せにしているようなものではないでしょうか。

私はこういう子には絶対に接種したくありません。

生まれつき、そういう体質なのは受け入れるしかないと伝えてきました。

副反応が出ていやなのは飼い主さんだけではありません。

獣医師だって同じです!!

いっぽうで、副反応の問題なく接種している子でも、海外では3年に1回って聞くけど・・・という質問を受ける機会も増えました。

命を張って打つワクチン、意味もなく定期的に受けるワクチン、どちらも本当に必要でしょうか?

そしてワクチンを打てない子はお外に行けないのでしょうか?

ワクチンは伝染病予防のためにはとても大切なものです(現在のところ)。

そもそもなぜワクチンが必要なのかについては近日中に記事をアップします。


本当の、正しいワクチネーションとは


本来、病原体Aが感染して起こるA伝染病は、体の中に病原体Aに対する抗A抗体があれば防ぐことができます。

ワクチンは、まるでA伝染病にかかったかのように体に錯覚をさせ、抗A抗体を体内に作らせることでA伝染病にかからないようにするものです。

100%防ぐのでなく、かかりにくくする、かかっても症状が軽く済むタイプのワクチンもあります。

病原体AにはAに対する抗体、BにはBに対する抗体が必要で、犬では狂犬病ワクチンのように1種類のみの伝染病に対応するワクチンと、ジステンパー、パルボ、アデノ、パラインフルエンザ・・・といくつかの伝染病に対応する混合ワクチンがあり、それぞれに対する抗体が残っているかどうか、その挙動はバラバラです。

抗体は体内をめぐりパトロールして、相手(病原体)がきたら攻撃しますが、あんまり長い間来ないとだらけてしまい、その後は免疫細胞の一つである記憶細胞(メモリーB細胞)に「保管」されます。

記憶細胞は普段はダラダラしていますが、ひとたび相手が来たらすぐ抗体を作り攻撃する能力があるといわれています。

記憶細胞は普通のB細胞より寿命が長いといわれているものの、この記憶細胞がいつまで残っているのかは解明されていません。またおそらく個体差もあります。

残念ながら記憶細胞の存在を調べる検査はないので、感染に対する確実な防御態勢が整っているかどうかは、抗体を測定することで判断するしかありません。

もし、体の中に抗A抗体があればA伝染病は防げるのでAワクチンは必要ないですし、抗A抗体がなくてもA記憶細胞は「恐らく」あるので焦らなくてもよいが、万が一ないと困るので、抗体価が陰性だと分かった時点で、Aワクチンは打ったほうが良いということになります。

つまり犬の混合、ワクチンで予防できる病原体A、B、C…に対する抗体を調べ、Aはある、Bはない、Cはある・・・ということが分かれば、本来は「ない」ものに対してだけワクチンを打てばよいのです。

ですが、これまで抗体を調べる検査は専門の期間でしかできず、病原体1つにつき数千円かかり時間も必要だったため、このような正しいプロセスを踏める環境にはありませんでした。

したがって、感染症から身を守りかつ費用がかからなくて済む方法として、盲目的に1年に1回の接種を行っていました。


推奨されているのはコアワクチンのみ


ワクチン接種はその伝染病の予防ができることが最大のメリットですが、デメリットとして副反応のリスクがあります。できるだけメリットを生かすには、感染症予防の必要性と副反応のリスクを比べたときに、予防の必要性が高くなければ意味がありません。

犬や猫で、接種が強く推奨されているワクチンをコアワクチンといい、絶対に予防すべき伝染病のためのワクチンです。それに対し、住んでいる環境によって感染のリスクがある場合に接種するものをノンコアワクチンといいます。

人間であれば、麻疹、風疹、BCGなど定期接種に含まれているものが犬のコアワクチンにあたり、おたふくやインフルエンザなど任意接種に含まれているものがノンコアワクチンです。

世界小動物獣医師会で推奨されている犬のコアワクチンには、狂犬病、ジステンパーウイルス、パルボウイルス、アデノウイルス(1型、2型)があり、それ以外はノンコアワクチンです。

ちなみに、狂犬病は全世界共通でコアワクチンです。

また世界小動物獣医師会では、子犬期のコアワクチンの正しいワクチンプログラムと、成犬以降の追加接種に対する新しい見解を調査データをもとに提案しています。

それによると子犬期に正しいワクチネーションを行えば、成犬以降は抗体があればコアワクチンについては接種の必要がないとしています。

この見解は世界小動物獣医師会独自のものではなく、免疫学的には周知の事実ですが、前項で述べたように抗体を調べることが現実的ではなかったため、臨床の現場では実施することが困難でした。


追加接種が必要かどうかを判断できる


ところが犬用ワクチチェックの登場によって、コアワクチンであるジステンパー、パルボ、アデノ(1型、2型)に対する抗体を、簡易的かつ迅速に院内で行えるようになりました。

上記4種(アデノを2つに分けて数えます)は5種混合ワクチンに含まれており、日本にはコアワクチンとしての最少単位はパラインフルエンザを含む5種しかありません。

パラインフルエンザは他のウイルスや細菌などとともに伝染性咽頭気管支炎(ケンネルコフ)の原因となります。

この病気を起こす最も重要なウイルスはアデノウイルスですが、他の多くのウイルス、細菌、微生物(マイコプラズマなど)も原因となり、それらは予防できないためワクチンを接種していてもケンネルコフにかかることはあります。

パラインフルエンザはアデノウイルスによる伝染性咽頭気管支炎を重篤にすることはありますが、単独感染で命を落とすようなことはないためノンコアワクチンとされています。

にたような考え方で追加されているものとして6種ワクチンに含まれるコロナウイルスがあります。

コロナウイルス単独では命を落とすことはありませんが、パルボウイルスと一緒に感染したときに、症状を重篤にすることがあるため6種には加えられていましたが、コロナウイルスも世界小動物獣医師会ではノンコアワクチンとされています。


5種混合ワクチンなら、まずワクチチェックを


これまではメーカーが推奨する1年に1回の追加接種をしてきましたが、5種混合ワクチンで問題なく暮らせる生活環境にあるならば、

今後は犬用ワクチチェックの結果を見て、

追加接種をするかしないか決めることができます。


7種以上のワクチンは生活環境に合わせて


いっぽうで、7種以上に含まれるレプトスピラ感染症は人獣共通感染症で、感染動物の尿から伝染します。人間や犬への感染で問題とされるのは家ネズミ(ドブネズミ)ですが、そのほかの野生動物でも感染源になります。

感染動物の尿に触れる可能性があるような場所(一般的には河川、沼、湖などの水辺、湿った土壌など)へでかける場合には注意が必要です。

アウトドアなどで川や湖で泳がせたり遊ばせる、野生動物が多くいるような場所に行く、庭にタヌキやハクビシンが来る、ネズミが多い地域の方などは、土壌や水場が排せつ物に汚染されている可能性があるため、7種以上のワクチンの接種が必要です。

また、東京都や神奈川県でも都心部から離れた郊外に住む方、地方への旅行にワンちゃん同伴でよく行く方などは接種を考慮してください。

ただしレプトスピラの予防を含む7種以上のワクチンは副反応がでやすいため、飼い主さんの希望があり、かつ副反応についての理解をいただいた場合にのみ接種するもので、獣医師から誰にでも強く勧めるものではありません。

特にミニチュア・ダックスでは副反応の発生率が高く、どうしても7種以上が必要な場合は慎重に接種してください。

レプトスピラは不活化ワクチンですので長期間免疫効果が持続しません。7種以上のワクチンを接種する場合には1年に1回の接種が必要になると思われます。


こんな疑問にも


7種以上のワクチンが必要のない地域であれば、ワクチチェックをすることで、5種ワクチンについての以下のような疑問が解消できます。


過去に副反応が出たのでワクチンは不安。でもお外にも行きたい。


もし過去に5種ワクチンで重篤な副反応(顔面腫脹、嘔吐、血便など)を経験していたら、今後もワクチンは打つべきではありません。

ワクチチェックで抗体価を測定して陰性ならお外に出るのは控えたほうがいいですが、抗体があればお散歩など普通の生活は可能です。


持病があったり高齢なのにワクチン大丈夫?


お外に出るなら子犬や高齢犬ほど感染症には注意が必要です。

でもワクチチェックで抗体価が陽性であればコアワクチンに含まれる感染症は予防できています。ただし世の中にはワクチンで防げない感染症もあることを知ってください。

また陰性であっても過去にワクチン接種をしたことがあれば、接種を延期することができるかもしないので獣医師と相談してください。


海外では3年に1回って聞いたけど?


残念ながら海外と日本ではワクチンの接種率や伝染病の発生率が異なり、その地域にどれくらい病原体が潜んでいるか、正確にはわかりません。

何年に1回かという決め方ではなく、個体ごとにその都度検討されるべきです。

ワクチチェックを利用することで3年以上打たなくてよいケースもでてくるかもしれませんが、逆に早く抗体価が下がる子もいます。

実際の使用例を知りたい方はこちら→投稿記事その1その2その3


犬用ワクチチェックの実際の流れ


まず犬用ワクチチェックを利用した、5種混合ワクチン追加接種の当院での新しいながれを説明します。

杉並区宮前にある動物病院 犬猫の診療 駐車場あり クレジットカード利用可

犬用ワクチチェックに対するQ&A


5種ワクチンの追加接種をするかどうか決めるのに、抗体を測ればいいことはわかっても、まだいくつか疑問も生じてくると思います。


検査には何が必要? 時間はどれくらい?


ワクチチェックは上図にも示したようにほんの少量ですが血液が必要なので採血します。検査結果が出るまでには23~25分ほどでわかります。

ただ、ほぼ30分間つきっきりの検査になるので、現時点では診療中にその場で結果を出すことはせず、その日に検査する方の分を1日の診療終了後にまとめて行うため、結果のお知らせは当日夜以降にさせていただいています。

遠方からお越しの方で、もし抗体価が陰性だったらその場でワクチンも接種したいという方は、その場で検査できるよう対処可能な日をお伝えしますので、事前にお申し出ください。


いつ検査すればいいの?


検査をする時期に決まりはないので、フィラリア検査などの採血時に行ってもいいのですが、当院で過去にワクチン接種をしている方は、まずは混合ワクチンの追加接種の予定日に検査を受けてください。


ペットホテルやドッグランなどでワクチン証明書が必要なんだけど?


当院では、ワクチチェックにより5種混合ワクチンの追加接種が必要ではないと分かった場合、抗体価陽性証明書(仮称)を発行いたします。

証明書には、その子が感染症に対して防御能力があるという説明も記載します。

一般的には最低限のワクチンとして5種混合ワクチンが接種されていれば利用できる施設がほとんどで、コアワクチンについての知識があれば、抗体価陽性証明書は5種ワクチンと同等の効果を示すものと考えています。

ワクチチェックについてまだ周知されていない可能性もあり、施設のほうで必要であれば、お電話をいただければ直接説明することもできますが、最終的な判断は各施設に委ねられることをご了承ください。

「接種証明書」でないと受け入れてもらえない施設をご利用になる場合は、副反応の心配がない子であればワクチン接種を受けてください。

また、地域のよっては5種ではなく7種以上のワクチンが必要になることもあると思われますので、事前に施設にお問合せください。

ドッグランなどの施設や譲渡会、ブリーダーなどの中には、独自の規則として、絶対にワクチン接種をするように決めているところもあります。

免疫学的なことを理解せず、盲目的に接種をするのは動物の健康のためにならないと説明しても、規則として決まっていると言われたらこちらはなすすべがありません。

今後、きちんと抗体価検査に対する理解が拡大していくことを祈るしかありません。


ワクチチェックはワクチン打つより高いんじゃないの?


当院ではこの取り組みに賛同し、今後も拡大させていくために、検査費用が高額になりすぎては意味がないと考えております。

当院のような小さな病院にとっては、確かにワクチン接種の売り上げ(という言い方も好きではないですが)が減るのは死活問題にも近いですし、キットも安いものではありません(ワクチンより高いです・・・)。

ですが昔から疑問を持ちながら接種してきた身としては、この取り組みがきちんと定着すると良いと(今は)思っているので、当院における現行の5種混合ワクチンよりも低価格で提供することにしました。

※ 金額の掲示は法律で禁じられているため、飼い主様への個々のお知らせにてお伝えしています。


少し専門的な疑問


さらに、免疫学に少し詳しい方などは、もうちょっと突っ込んだ疑問が生じているかもしれません。


チェックできないウイルスはどうなるの?


現在はコアワクチンであるジステンパー、パルボ、アデノウイルスに対するキットしか発売されていません。

生活環境や地域によってノンコアワクチンの接種が必要な方は、心配であれば他のウイルスについて外注検査に出すか、これまで副反応の問題がなかった子は従来通り1年に1回の接種をするしかありません。

ノンコアワクチンには命の危険はないけれど一緒にかかると重篤になったり、治療が長期にわたるため経済的な負担が大きかったりする伝染病や、感染したら命にかかわるけれど、散発的な発生で特定の地域でしか発生がみられない伝染病などの予防が含まれています。

これらを全く無視していいわけではなく、心配であればワクチンを打つか、抗体を調べるかしかありません。


ワクチン接種してもずっと抗体価が陰性だったら?


まずは1年より短い期間で再度検査をして陽性であれば、その子は早い時期に抗体が減る体質ということになると思います。

子犬の時のワクチネーションで抗体価が全然上がらない場合や、ワクチン効果が出ているはずの頃に検査しても常に陰性である場合、先天的な免疫不全や後天的に発症した免疫不全について考えなくてはならないと思います。

こういった子は何度ワクチンを打っても抗体が作られない・・・というか、そもそも生ワクチンを接種するのは危険です(不活化ワクチンは打ってもいいですが効果がでるかは不明)。

免疫不全の動物は感染症に対して常に無防備で非常に危険な状況です。

健康な子では問題にならないような日和見感染に対しても注意が必要ですので、外出は控えるべきでしょう。


抗体価陰性だけどワクチンを接種できない(しない)場合は?


感染に対して無防備な状態で外出することは望ましくないので、完全室内飼いを徹底してください。

もしお外にでる場合、抱っこで出るか、他のワンちゃんが集まっていたり、排泄をするような場所を避けることで感染のリスクは減らせますが、あくまでも飼い主さんの自己責任になります。


1年に1回のワクチンが必要と書いてあるサイトもあるけど?


前述したように、本来は体の中に抗体があるかないかを調べないと、そのワクチンが必要かどうかはわかりません。

また、一度作られた抗体がいつ減るのかは個体差がありひとくくりにして決めることができません。

なぜこれまで1年に1回だったかというと、多くの個体は1年くらいまでは抗体が残っていることがわかっていたからでしょう。

それ以上の追跡調査は困難だったか、やってこなかったのだと思います。

逆に1年以内に抗体が減ってしまう個体もおり、盲目的に1年に1回で接種していると、実は感染に対して無防備だった子がいる可能性も否定できません。

犬用ワクチチェックはこの個体差に応じてワクチン接種を検討する新しい取り組みなので、獣医師個人や獣医師会、一般の施設(例:トリミングサロン、ドッグラン)、研究者、ワクチンメーカーなど、全ての人が受け入れているわけではありません。

ワクチンの能書には今でも1年に1回の追加接種が推奨されており、動物病院や動物コラムのサイトにおいてもさまざまな意見があると思います。

補足ですが、狂犬病ワクチンは不活化ワクチンであり、人間でいえばインフルエンザワクチンと同じような一定期間しか効果がないので、定期的な接種が必要です(現行の法律で1年に1回)。


検査したとき抗体があっても、いつ減るかわからないのでは?


これが私自身、一番気にしていたことでした。

ワクチチェックで抗体陽性であってもその後その抗体がいつまであるのかわかりません。

繰り返しますが、抗体が減るスピードも個体差があります。一部の犬では1年以内に抗体が陰性になることもわかっています。

自分の犬はどうなのか、なんのデータもない時代にこれを気にすると、1か月ごと、3か月ごとなど頻繁にワクチチェックをしなくては気が済まなくなってしまいます。

しかしながら今回、メーカーおよび世界小動物獣医師会により、これまで過去に1回でも接種している場合、体内には記憶細胞があり感染してもすぐに対応できると考えられているため、陰性になってもすぐに無防備になるものではないという見解が述べられています。

もちろん、これを鵜呑みにするわけにはいかず、不安を解消するためには個々に対応すべきですし、心配だから頻繁に検査したいという人もいるかもしれません。

またメーカーは、過密飼育をしているブリーダーや、密閉された空間にたくさんのワンちゃんと過ごすような施設(例:トリミング送迎車、室内ドッグラン)を利用している場合には、より頻繁な検査を推奨しています。

また、すぐさま感染の危険はないとしても、記憶細胞は測定できないので抗体価陰性であれば追加接種をするように提案されています。

もちろん抗体のチェックを頻繁に行うのは費用面を無視すれば最も安心な行為です。

もし、どうしても心配な方は半年に1回くらいのチェックを受けてみるとよいでしょう。

数回受けるうちに抗体が減らないことがわかれば1年に1回で安心できますし、減っている場合にはその時点でワクチン接種することで確実に感染防御できます。


最後に


今、この取り組みに対する私の理解も、間違っているかもしれません。

もしかしたらこれはこれで色々と問題がでてくるかもしれません。

一番怖いのは、抗体価測定もせず何もしない人が増えて、ある時突然、伝染病が急速に拡大するパンデミックのような事態になることです。

狂犬病予防接種をしなくてもいいんじゃないかという人がたまにいますが、犬だけ接種するのはおかしいとしても、もしも海外から狂犬病が持ち込まれた場合に、人間ともっとも密接に暮らしている犬が感染するとどうなるか?

今の自分たちのことだけでなく、今後も安心して住める国にするために、環境保護だけでなく公衆衛生はとても大切だということを、1人1人が認識していかなくてはならないと思います。


おまけ・・・


院長紹介でちょこっと書かせていただいていますが、大学時代は少しだけ免疫学をかじっていました。

私が扱っていたのは住血原虫でウイルスではありませんが、そもそもウイルスなどの病原体はどうして動物の細胞に感染するのか、病原体が動物細胞の受容体にくっついてからの免疫系のカスケードは、学べば学ぶほどとても面白いです(難しいけど・・・汗)。

獣医師として働くようになってから、人間では生ワクチンは長期間追加接種が必要ないものが多いのに、どうして動物は毎年打たなきゃならないのか疑問に思っていたにもかかわらず、決められているんだから仕方ない…犬猫ではそうなんだろうと、日々現場にいると諦めながら慣れて行ってしまっていたのかな、と思います(それでも当院では完全室内飼いの猫ちゃんにワクチンはあまりすすめていませんが・・・)。

過去には外注検査で抗体測定を考えた時期もありましたが、こんな高額なものに誰が賛同するんだ・・・というくらい、びっくりするお値段で断念しました。

そしてやはり、何回も何回もやらなきゃダメなんだろうと諦めるしかありませんでした。

まだ犬用だけですが、ワクチチェックの発売によって、全てではないけど疑問が解消できるのかなと期待しています。

今回この記事を書くにあたって、忘れていた免疫学のはじっこを学びなおすことができ、臨床とはあまり関係のない事ですが、ちょっとだけ昔を思い出して楽しかったです。

と、同時に、だんだん努力を怠ってナマケモノになっている自分を反省しました・・・(T T)

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