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猫ちゃんの泌尿器疾患

      2017/04/01


オシッコの病気に注意しましょう

猫ちゃんは冬が近づくと、泌尿器疾患が比較的多くみられます。どうして冬に多いのかというと、

  • 寒いのでトイレを我慢しやすい
  • 寒いので運動しない
  • 寒いので飲水が減る

など、猫は寒いのが苦手だからという理由です。
でも、近年は冬でなくても泌尿器疾患がみられることがあり、

  • 同居の猫がいる場合、上下関係や仲が悪いこと原因でトイレを使えない
  • そもそも生きにくい場所にトイレがある
  • トイレが汚れていて使いたくないから我慢する

というようなことが背景にあると考えられます。

泌尿器系疾患の代表的なものが膀胱炎です。長い時間トイレに座っていたり、少量の尿を何度もしたり、血尿がでたりする症状のことを膀胱炎といい、病名ではありません。

膀胱炎の原因はいくつかありますが、犬では細菌感染により尿中のpHが上昇してミネラル結晶が析出することが多いのに対し、猫では膀胱結石や砂粒症が先にあって膀胱炎になることが多いといわれています。
ではどうして結石や砂ができてしまうのでしょうか?

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膀胱結石ができる一番重要な原因は?

膀胱結石ができてしまう理由には以下のようなものが知られています。

  • 太っていることからくる運動不足
  • フードのミネラル組成の影響
  • 遺伝的体質(尿のpH,尿量,粘膜の状態など)
  • ビタミン不足
  • 細菌感染

犬でも猫でも、結石ができる原因としてこの中で最も重要なのは遺伝的体質です。太っているからといって結石ができるわけではないですし、同じ食べ物を食べていても結石ができる子とできない子がいます。

 

結石の治療と予防のためには専用の療法食を利用します

オシッコ検査やレントゲンまたは超音波検査で結晶や結石があるかどうかわかります。もしこれらがみつかったら、症状がなくても療法食への切り替えを検討しましょう。特に男の子の場合は、尿道に石がつまって尿がでなくなってしまい、ほうっておくと死んでしまうことがあります。

 

突然の血尿

結石や細菌が原因の泌尿器疾患ばかりではなく、猫では突然、原因不明の血尿になることがあります。

結石(膀胱・腎臓)、細菌感染、粘膜異常(腫瘤など)もなく、大きな病院さんで造影までしたのに尿管出血もなかったなど、色々検査しても明らかな異常がみあたらないという獣医泣かせの血尿です。

血圧の上昇などが関係しているとか、精神的な要因だとか、いくつかの説が提唱されていますがよくわかっていません。

こういった原因でみられる血尿は、尿量も通常とあまりかわらず、比較的、元気・食欲があることが多いようです。つまり、膀胱炎症状がありません。

このようなトラブルを抱える猫ちゃんたちのために、精神面をカバーする成分を含んだ新しいフードも登場しました。尿検査を繰り返し行っても目立った原因がみつからない血尿の場合、フードを試してみることでうまくいくケースもあるようなので、ぜひ試していただければと思います。

 

オシッコトラブル回避にはトイレ環境の整備を!!

猫ちゃんのトイレ事情について、意外と知らない人がたくさんいます。排尿障害や膀胱炎などのトラブルを、日ごろから防ぐために最も大切なのはトイレ環境です。

  • トイレは行きやすい場所に置く

猫ちゃんのおトイレ、臭いなどを気にしてついつい人目につかないところに置いていませんか? おトイレが寒い廊下にあったり、普段いる場所から遠いところにあったりすると、実は猫って面倒臭がりなので、冬になるとギリギリまで我慢してしまったりするようです。

  • シャイな子には隠れてできるような環境も大事

同居の猫ちゃんとの関係や、ビビリ屋さんなどの場合には、隠れてできるような場所にも一つ用意してあげましょう。行きやすい環境といっても性格によってそれぞれですから、人目に付く=行きやすいとは限りません。ご自身の猫ちゃんの性格を把握して、トイレの位置を見直してみましょう。フードつきのトイレを使うのも良いかもしれません。

  • 排泄物はすぐに片付ける

猫はとってもキレイ好きな動物です。猫砂の交換をすると、換えたばかりなのにすぐにオシッコしたりしませんか? それはトイレがキレイになるのを待っていた証拠です。最近流行りのシステムトイレは人間にとってはとても楽で便利ですが、上部のチップは1か月に1回、下部の板状吸収剤も2週間に1回の交換でいいと書いてあったりしますが、鼻の利く猫にとってはもはや近づきたくない場所になっているかもしれません・・・。色々と良い面はあるのだけれど、チップや吸収剤の交換はもっと頻繁に行うべきです。吸収剤にはペットシーツを利用して、毎日交換すると臭いの問題もなくなり、かつ毎日のオシッコの色や量がわかりやすくなるのでオススメです。

  • 砂の種類を変える時は好みかどうか観察する

デリケートな猫ちゃんは、砂の種類が変わるだけでもオシッコトラブルを発症することがあります。いつも利用している砂がなくて、別のものに変えるときは特に注意が必要です。

  • トイレの数は一般的に頭数+1といわれている

これはもう有名な話。兄弟猫ならともかく、同じトイレを仲良く使える猫は意外と少ないものです。何でもないように見えても、実はどちらか(誰か)がストレスを感じています。特に男の子と女の子が一緒に住んでいる環境では、女の子のほうがストレスに思うことが多いようです。また、トイレがいくつかあってきちんと管理されていると、1か所が使用済みでも他の場所に移れるなど、猫ちゃんたちの不満を軽減できます。

  • 1頭飼いの場合でも、猫砂は最低でも2週間ごとに総取り替えする

排泄をした部分だけを毎日取り除いていても、砂をかきまぜたりすることで全体的に汚れてきます。飼っている頭数が多いほど、交換の頻度は多くしなければなりません。また、猫砂の交換時にはトイレそのものも水洗いして臭いを軽減するようにしてください。

固まる猫砂で炭酸カルシウムなどを含んでいると、肺に吸い込み肺胞にカルシウムが沈着したりすることもあるため、できるだけ紙や木のチップ、おから、シリカゲルなどの成分が良いでしょう。ただし木のチップは木材の種類によって、眼のかゆみなどのアレルギー反応がみられることもあるので、アレルギー体質の子は注意しましょう。

 

排尿の様子に異常がみられたらすぐに動物病院へ

毎日のオシッコの様子をきちんと観察し、量や回数、色などに変化があったらできるだけ早く動物病院へ行きましょう。

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